「乗り換えたいけど工事が不安」という経営者・担当者へ
オフィスや店舗の光回線を見直したいと考えたとき、多くの方が真っ先に不安に感じるのが「工事が必要になるのでは」「業務を止めてまで切り替える価値があるのか」という点です。実際には、現在の回線の種類によっては、工事不要で乗り換えられる方法が用意されています。
その代表的な仕組みが「転用」と「事業者変更」です。似たような言葉のため混同されがちですが、対象となる回線の種類や手続きの流れが異なります。本記事では、この2つの違いを整理し、法人が工事なしで回線を乗り換える際に押さえておくべきポイントを解説します。
「転用」とは何か
NTTのフレッツ光から光コラボへ切り替える仕組み
「転用」とは、NTT東日本・西日本が提供する「フレッツ光」を契約している事業者が、そのままの回線設備を使いながら、契約先を光コラボレーション事業者(光コラボ)に切り替える手続きのことです。
光コラボとは、NTTの回線を借り受けて、独自のプランやサポートを付加して提供する事業者のことを指します。転用の最大のメリットは、屋内の配線や設備をそのまま利用できるため、原則として工事が発生しない点にあります。
転用に必要な「転用承諾番号」
転用を行う際には、現在契約しているNTTから「転用承諾番号」を取得する必要があります。この番号は、契約を切り替える際の本人確認や重複契約防止のために発行されるもので、新しい契約先の事業者に伝えることで手続きが進みます。
番号の取得は電話やWeb上の窓口から行うことができ、取得後は一定期間内に手続きを完了させる必要があるため、スケジュール管理には注意が必要です。
「事業者変更」とは何か
光コラボ間で契約先を切り替える仕組み
「事業者変更」は、すでに何らかの光コラボレーションサービスを契約している事業者が、別の光コラボ事業者へ切り替える際に使う手続きです。転用がフレッツ光から光コラボへの切り替えであるのに対し、事業者変更はコラボ同士の乗り換えという違いがあります。
この場合も、回線設備自体はNTTのものを共有しているため、多くのケースで新たな工事は発生しません。
事業者変更に必要な「事業者変更承諾番号」
事業者変更の場合は、現在契約している光コラボ事業者から「事業者変更承諾番号」を取得します。呼び方は転用承諾番号と似ていますが、発行元が異なるため、どちらの手続きに該当するのかを事前に確認しておくことが大切です。
法人が乗り換えを検討する際に確認すべきポイント
現在の契約形態を正確に把握する
乗り換えを検討する際、まず確認すべきなのは「自社が現在契約しているのはフレッツ光そのものか、それとも光コラボか」という点です。この判断を誤ると、必要な手続きが変わってしまい、余計な時間がかかる原因になります。契約書や請求書に記載されている事業者名を確認することで、判断の手がかりになります。
違約金・契約期間の確認
乗り換え先を検討する前に、現在契約している回線に違約金や契約期間の縛りがないかを確認しておくことも重要です。契約更新月以外のタイミングで解約すると、想定外の費用が発生することがあります。乗り換えによるメリットと、解約に伴うコストを比較した上で判断することをおすすめします。
承諾番号の有効期限に注意する
転用承諾番号・事業者変更承諾番号は、いずれも発行から一定の有効期限が設けられています。番号を取得したものの手続きが遅れてしまうと、番号が失効し、再取得の手間が発生することがあります。乗り換え先の事業者が決まった段階で、速やかに手続きを進めることが望ましいです。
工事が必要になるケースもある
転用・事業者変更は、いずれも工事不要で手続きが完結するのが基本ですが、例外もあります。建物の配線状況によっては、新たな配線工事が必要になることや、利用したいプランによって設備の増設が求められることもあります。
特に、より高速な大容量プランへの変更を希望する場合は、既存の設備で対応できるかどうかを事前に確認しておく必要があります。契約前の段階で、乗り換え先の事業者に建物の状況を伝え、工事の要否を確認しておくと安心です。
まとめ|自社の契約形態を把握することが乗り換えの第一歩
光回線の乗り換えは、「転用」と「事業者変更」のどちらに該当するかによって、必要な手続きが異なります。まずは自社が現在どのような契約形態にあるのかを正確に把握し、違約金や承諾番号の有効期限といった実務上の注意点を押さえた上で進めることが、スムーズな乗り換えの第一歩となります。
工事が不要なケースが多いとはいえ、建物の状況やプランによっては例外もあるため、事前確認を怠らないようにしましょう。
